サークル・学生団体のWebサイトを,10年・20年・100年と続けるために必要なのは,「美しいデザイン」ではありません.圧倒的に引き継ぎドキュメントです.代替わりのたびに「これ誰のアカウントだっけ」が起きる団体は,3〜5年で必ずサイトが死にます.
この記事では,サークルサイトの引き継ぎを100年続けるためのドキュメント術を,弊社が小規模団体の運用を見てきた経験から整理します.
1:「引き継ぎ書」は1ファイルで完結させる
引き継ぎ情報が複数ファイルに分散していると,必ずどこかが古くなって嘘の情報になる.1つのドキュメント(Notion / Google Document)に集約し,常にここだけを見れば全てがわかる状態を維持する.
最小限の項目:
- ドメイン取得サービスと管理者アカウント
- レンタルサーバーの契約情報・ログインURL
- WordPress 管理画面のURL・ログイン情報
- DNS の現在の設定
- 支払い方法・更新日
- SNS アカウント情報
- 緊急時の連絡先(顧問の先生・OB会)
2:パスワードは「個人」ではなく「役職」に紐付ける
「代表のメール」「会計のメール」「Web担当のメール」をそれぞれ作り,役職ごとのGmail / G Suiteを団体で持つ.個人のメールに各種通知が飛ぶと,卒業した瞬間に連絡が途切れる.
パスワード管理は Bitwarden / 1Password のチームプラン(または無料の Bitwarden Free).個人カードでログインしているサービスは1個もない状態を目指す.
3:支払いは「団体のクレジットカード」or「年払い前払い」
代替わりのたびに支払い情報を変更するのは事故の温床.団体名義のクレジットカードか,顧問の先生のカードで,5年分一括前払いするのが安全.
ムームードメイン なら最大10年分まで一括前払い可能.年額換算は変わらないが,引き継ぎ忘れによる失効リスクをほぼ消せる.
4:年に1回,引き継ぎ書を「読み合わせ」する
ドキュメントは作って終わりではダメ.毎年4月(or 代替わりの月)に,新旧Web担当が一緒に読み合わせをする.古い情報があれば一緒に更新する.
この30分の習慣が,「サイトが突然死しない団体」を作ります.
5:「歴史」を残せる仕組みにしておく
引き継ぎは情報だけでなく,歴史の引き継ぎでもあります.毎年のイベント・代表メッセージ・活動の記録をブログ機能で残しておくと,新入生が「この団体の歩み」を1ページで読めるようになります.これが集客にも,OBとの関係維持にも効く.
WordPress なら自然にブログとしてアーカイブできるので,「過去ログを残す」が運用の副作用として実現します.これは静的HTMLでは難しい.
まとめ ― 100年続くサイトは,仕組みで作られる
サークルサイトの寿命は,サイトのデザインや技術ではなく,引き継ぎ仕組みの強度で決まります.ドキュメント1枚集約・役職メール・団体カード・年次読み合わせ・歴史アーカイブ ―― この5つを最初に整えれば,あなたの団体のサイトはあなたが卒業した後も,しっかり生き続けます.